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着物の素材ってどんな種類があるの?どれが1番高価なの?

昔は高嶺の花的な存在であった着物ですが、最近はネットショップの大幅増加に伴って、誰であっても簡単に購入や買取り手続きが行えるようになりました。

どのような素材が使われている着物が高品質なものなのか、それほど知られているわけでもないというのもまた実情です。

高級感たっぷりの絹素材

さまざまな素材の中でとくに人気が高く、高い買取価格がつきやすいのは、絹です。「シルクロード」の例を挙げるまでもなく世界各国で絹は大いに愛されていたことは疑いようのない事実ですが、着物の素材としても例外ではありません。

高級感に関して、絹素材の右に出るものはいないと言えます。高品質な絹の見た目はまるで山奥の清流にしっとりとした流れを保っており、身につけている人すら清らかさと輝きが感じられます。さらに機能性に関してもしっとりとやわらかく、ストレスを感じません。

絹の種類には「羽二重(はぶたえ)」「縮緬(ちりめん)」などがあり、使用されている素材やその工法によって価格が変化しますが、おおむね高値がつきます。場合によっては、10万を超えることも少なくありません。

丈夫さがあり実用的な木綿素材

一般的な着物素材として幅広く利用されているのが木綿です。木綿の特徴は他素材と比べても繊維が丈夫でなおかつ着こなしがしやすいということにあります。速乾性、吸湿性の両方に優れた木綿は、鎌倉時代より日本人に愛されてきました。

そんな木綿素材は、浴衣など普段着として適している着物にもしばしば用いられています。そのため、一般的には絹と比べるとその価格は落ちる傾向にありますが、中には「弓浜絣(つむぎ)」「伊勢木綿」などブランドとして高く評価されているものもあり、相応しい値段がつく場合もあるのです。

意外と侮れない価値の麻素材

木綿と同じぐらいさまざまな着物の素材として利用されているのが麻です。麻は通気性が高く日本の湿っぽい夏と相性がよいので、とくに夏用の浴衣などに用いられてきました。それに加えて丈夫さもあるので、どこか近場へ出かけたり普段着るための服の素材としてはぴったりだったのです。

そのような背景もあり、一般的に麻素材が使われた着物の買取価格というのは低い傾向がおります。しかし、それにも例外がありまして、たとえば「越後上布」や「近江上布」などのいわゆる「上布」と呼ばれているものは奈良正倉院にも収蔵されている他ユネスコ世界無形文化遺産や日本の無形文化財にも指定されているなど、とても歴史的価値の高い素材として評価されているのです。

そのような上布が使われた着物は一見ふつうの麻素材のように見えても、知識豊富な鑑定業者に任せれば高値での買取り額提示が期待できます。

やわらかくあたたかいウール素材

あまり結びつかないようにも思われるかもしれませんが、着物の素材としてウールがもちいられる場合も少なからずあります。

ウール素材の長所は、なんといってもその保湿性の高さです。湿気を適度に逃がすことなく寒い日でも体温の保持に努めてくれるので、冬用のものと非常に相性がいいです。また、型崩れがしやすいというのも、着物に慣れていない人にとっては魅力的でしょう。

その反面、買取価格に関してはそれほど高くはありません。これはウール自体の希少性の低さもさることながら、経年劣化による影響を受けやすいというのも要因として挙げられるでしょう。しかし、「カシミヤ」などをはじめとするブランド的素材に関しては、その限りではありません。

その他さまざまな化学繊維

最近は着物の素材にもさまざまな化学繊維が使われるようになり、今までにない低価格な着物も広く販売されるようになりました。
その代表的な素材としては、ポリエステルがあります。ポリエステルは石油を原料とした繊維ということもあり、一般的な天然の繊維より丈夫さに定評があります。また、柔軟性も適度でコストも安いので、扱いやすさでは上位に入るでしょう。

その他、アクリルも人気です。ウールに近い特徴を持ったアクリルはやわらかく扱いやすく、なおかつ大量生産ができるので、これが使われた着物が非常に多く出回っています。

しかし、これら化学繊維素材で作られた着物はおしなべて買取価格が低い傾向にあります。理由としては、大量生産できる化学繊維に希少価値が認められづらいこと、化学繊維の匂いや感触を嫌う人が少なからずいること、伝統を尊重する着物業界では「化学繊維の着物=安かろう悪かろう」といったネガティブイメージがいまだに根強いことなど、さまざまなものが挙げられます。

 

素人目にはどれも同じに見える着物でも、その素材によって買取価格は大きく変動します。うっかり絹の着物を捨ててしまった、といったような損をしないよう、一度は素材の確認を行っておきましょう。

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